忍び寄る熱中症夜間の熱中症

写真は薬局の花壇に咲くジギタリスです。ジギタリスと言えば、現在は観賞用のお花の印象が強いと思いますが、実は昔から心臓病の薬として有名です。効果はすごく強い薬なのですが、それとは裏腹に、花はとてもさわやかでかわいらしく、強さは感じません。花壇では背の高いジギタリスがよく目立ちます。

さて、熱中症の患者様が多くなってきました。熱中症は室内で起こることのほうが、近頃多いそうです。
先日お越しの患者様は「夜中に目が覚めて、頭が悪いんじゃ、痛えんじゃのうて、悪いから、どうしたもんかと思うて大変じゃった」とのこと。(岡山の方は頭の調子が悪いことを「頭が悪い」と言います。県外からやってきた私は、ちょっと状態が想像つきません。)朝になって受診したところ熱中症の診断を受けたそうです。点滴をされて、だいぶん元気になり、経口補水液(脱水時に必要なミネラルと糖分を適度に含んだ水)OS-1をご購入になり、お帰りになりました。
日中に汗をかいて、水分やミネラルの補給が十分ではない場合、徐々にその状態が悪化し、夜中に悪くなることがあります。先ほどの患者様は枕元にお守り代わりにOS-1を置いておかれるようです。
おかしいなと思ったら、飲んでいただけると、私としても安心です。朝になって動けない状態になってはいけませんからね。
熱帯夜は寝苦しく、体温がなかなか下がらずに、眠れない状態で、さらに脱水を起こしてしまうと、睡眠不足による疲労と脱水による苦痛とでかなりつらい夜を過ごさないといけなくなります。寝るときエアコンを付けるのも一つの手ですが、風邪を引いてしまう方もいらっしゃるでしょうから、寝苦しい時は首元に保冷剤などをあてがってみましょう。頸動脈など、太い動脈が体表面の近くを走っているところを冷やすと、血液がそこで冷やされ、体をめぐりますのでずいぶん涼しくなります。体の熱を飛ばすために汗をたくさんかかなくてもいい工夫を、少しずつしていきましょう。
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