木枯らし一号と、乾燥による困りごと

なかよしやっきょくさんの写真

台風が去って、気温が一段と下がり、木枯らし一号が吹いたという話がちらほら。写真は桜の葉です。今年は薬局の前の桜がきれいに紅葉して、冷たい風に舞い散ります。シロタエギクの上に乗せると、赤がきれいに見えたので、写真を撮ってみました。

桜の樹皮は、布などの染色(薄いピンク色)にも使われますが、実は咳止めにも使われます。最近医療用のシロップが製造中止になってしまったのですが、痰を切り、咳を止める良いお薬になります。シロップも桜の香りでとてもいい匂いなのですよ。

急に冷え込んだこともあり、風邪の患者様が増えてまいりました。季節の変わり目でお疲れが出ることもあります。この時期は空気も乾燥するので、喉や鼻の粘膜がひび割れ、ウイルスが入りやすくなります。そういった理由で風邪を引きやすい季節。十分気を付けてくださいね。

空気の乾燥と言えば、肌が痒くなる人も多くなります。肌が痒いと夜中にかゆみで目が覚めてしまったり、掻きむしって出血してしまったり。

肌の表面が乾燥によりはがれやすくなっていて、はがれると知覚神経が皮膚表面に出てきます。すると外からの刺激を受けやすくなり、かゆみを強く感じるようになります。そしてさらに掻いてしまうと皮膚が傷んで、余計にかゆみに過敏に反応するようになるのです。皮膚というバリアが壊れてしまうと、アレルギーの原因物質も入りやすいし、菌も侵入しやすくなります。

そういった悪循環がお肌のトラブルを引き起こすこの季節、お風呂から上がったらまず保湿クリームや実はココナッツや食用油でもいいのですが、そういったものを塗るように心掛けてください。市販のもので、カブレないものがあればそれで充分です。最近は新聞をにぎわせる保湿の医薬品もありますが、それをわざわざ使う必要はありません。しっかり保湿をしておけば、かゆみも感染症も平気です。また湿布をよく使う人も、貼ってもカブレにくい、丈夫な肌になります。

この季節は乾燥した風、木枯らしなどで乾燥してしまって、色んなトラブルを起こしやすくなります。喉も鼻も肌もしっかり保湿して冬を乗り越えましょう。