今どきの点鼻薬の話

なかよしやっきょくさんの写真写真は皆さんの身近にも結構生えていると思われる草です。小さな水色の花を付ける、「キュウリソウ」です。花の大きさは3mmくらいで写真で見ると大きく見えるかもしれませんが、可憐な小さな花です。

この植物は実は食べられます。きゅうりのようなにおいがすることからキュウリソウと呼ばれていますが、見た目と裏腹に、相当、濃い味がします。一度かじってみてくださいね♪

さて、そろそろ花粉も終わる頃なのですが、まだまだアレルギー性鼻炎の患者様が多いです。黄砂も飛んでますので、それのせいかもしれませんね。

アレルギーの点鼻薬(鼻の穴にスプレーする薬)は、昔は調子が悪くなったらスプレーするものが多かったと思います。しかし今は、毎日、決まった時間に一日1回または2回点鼻するようになっているものが多いです。

昔の点鼻薬は血管などを収縮させて、鼻の中の腫れを抑えて空気の通りを良くしたり、短時間で効く抗アレルギー剤などが入っていたのですが、今どきの点鼻薬は長時間効くタイプのステロイドや抗アレルギー剤のものが多く、毎日決まった時間に使うことでアレルギーを抑え、日中、花粉や黄砂にさらされてもアレルギー反応が起こらないようにしてくれる薬になります。

昔の感覚で1日に何度も何度もスプレーする方がまだいらっしゃるのですが、それではお薬がもったいないだけですので、気を付けてくださいね。

また、それと同様に、喘息のお薬も一日1回吸入するだけのものが増えています。それに追加して、発作の時に吸入するタイプの薬をもらって、そちらを持ち歩いている方もいらっしゃるでしょう。一日1回の薬は基本的にステロイドの吸入薬で、アレルギー反応そのものを抑え、発作時は気管支をしっかり開く薬で咳を鎮めます。

さらに、アレルギー薬にも、もうすぐ貼り薬が出ます。一日1回貼っておくだけで、安定した抗アレルギー作用を示します。貼薬にはすでにいろんな種類が出回っていて、咳止めも貼薬、過活動膀胱にも貼薬、アルツハイマーの治療剤にも貼薬…どんどん進化するお薬から目が離せません。患者さんの事を考えて、心身への負担の少ない薬を開発するメーカーの研究者さんは、やっぱりすごいなあと、いつも感心します。