昨日あたりから朝夕涼しくなってきた岡山です。関東から北は動きの読めない台風で激しい風雨に翻弄されているところがあるようですね。お見舞い申し上げます。
写真は薬局の西側の窓で育てているグリーンカーテンのゴーヤです。今年は実が大きくなりません。収穫できても見の大きさは10㎝ほど。写真の雌花は膨らみかけてすぐ黄色くなってしまいました。こうなったらもう実は育たないのです。暑さのせいでしょうか。西日が差すころは暑さが厳しすぎて、熱帯育ちのゴーヤも、大きくなれないようです。
さて、最近血圧の薬が変更になる患者様が増えてきました。なんとなくご存知の方が多いと思いますが、冬は血圧が上がりやすく、夏は血圧が下がりやすい。それは血管の収縮、拡張が関係しています。冬は寒いので体表面の筋肉、血管は収縮して熱を逃がすまいとします。すると細い血管を血液が通りますので、内側から血液が血管壁を押す力(血圧)が高くなります。逆に夏はその必要がなく、熱を外へ逃がさないといけないので、血管は拡張します。そうすると血圧は下がります。
立ち上がると目の前が暗くなる「立ちくらみ」。それは、頭の血管が開いていて、立ち上がったときに頭の血液が下に落ちてしまうから起きる、貧血に似た症状の一つです。頭には脳があります。脳の血流が悪くなる。すなわち脳の働きが悪くなる。物忘れ、判断力の低下につながる…。意外と低血圧って恐いんですよ。とくに、高齢の方は、脳の機能が低下しやすいので注意が必要です。血管を開くタイプの血圧の薬を飲んでいる方は特に要注意です。
同じ理由で、高齢の方の血糖値についても同様に低血糖に気を付ける必要があります。脳にとって糖類は栄養。それが低下しすぎると脳の機能に支障をきたします。なので、糖尿病を患ってお薬を飲んでおられる方は気を付けてください。
高齢の方の血圧と血糖値の基準値は若い方よりも少し高めに設定されています。75歳以上の方で、ほかの病気のない方は、家庭で測定する血圧を下げる目標値が収縮期血圧145/拡張期血圧85mmHg未満となっています。
血糖値は詳しくここに書ききれないのですが、例えば中等度以上の認知症のある方で、インスリンの注射をしておられる方はHbA1cの目標値が8.5%未満となっています。
このように、血圧や血糖値は下げすぎも気を付けないといけないので、ほどほどの治療を心がけてくださいね。