止まらない咳

なかよしやっきょくさんの写真

北海道での地震、被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。台風は次々発生しますし、気の休まらない国となってしまいました。そんな折、私事ですが、息子の体育祭を見に行ってきました。当初予定されていた週末が雨だったので平日に行われたのですが、昼休みに応援合戦だけを見に行くことができました。もう高校3年生なのでこれで最後かと思うと寂しいです。しかし、秋空の下で元気に声を出して体を動かす子どもたちを見ていると元気をもらいました。
さて、世の中がずいぶん秋めいて、涼しくなってきました。お布団無しで眠れていたのが、窓を開けて寝ていたりするとお布団からはみ出した足が冷たくなるくらいの気温です。8月末くらいから、風邪を引く患者様が多く、それが長引いているように思います。今年の夏は特に暑かったから、体力の消耗が激しく、いろんな形で体調不良になる時期です。風邪だけではなく、下痢や嘔吐なども突発的に起きているように思います。
長引く風邪ひきの方は特に喉や咳の症状がたくさん出ているように思います。うがいをしたり、トローチをなめたりしていても、どんどんひどくなってしまうようです。咳をし始めると止まらなくなり、横になった時に余計ひどくなり、夜眠れないと訴えられることもあります。咳止めや、喉に良い漢方薬がたくさん出ています。最近よく使われるのは貼薬タイプの咳止めです。胸や二の腕に貼ることができるのですが、薬が皮膚から吸収されて気管支を広げるため、咳が出にくくなります。しかし、心臓がどきどきするなどの副作用も出ることがありますので、気を付けてお使いいただくようにお伝えしています。
 風邪の改善に時間がかかり、咳が連続して出てくるようになることを「咳ぜんそく」と言います。喘息のように「ゼーゼー、ヒューヒュー」と言った音は出ませんのでその違いがありますが、咳ぜんそくも放置していると30%が「喘息」に移行してしまうそうです。そうなっては困りますので、長引く風邪、咳が続くようでしたらちゃんと休んで治してください。風邪の最善の治療薬は風邪薬ではなく睡眠ですので、咳で眠れなくなる前に、体調不良を感じたら必ず睡眠時間を確保して治すようにしてください。
この秋、猛暑だったため、思ったよりも皆さんの体は疲れています。しっかり休んで、風邪を引かないようにお過ごしくださいね。