咳の薬いろいろ

なかよしやっきょくさんの写真

この前の日曜、なかよし薬局のイベントとして、日本の棚田百選に選ばれている大垪和西棚田へ、野草を摘みに行ってきました。秋の棚田はところどころに稲が残り、とても美しい表情でした。

棚田は畦にとても良い薬草が生えます。水がしっかりと流れ、そして日がしっかり当たる棚田の畦は、薬草が育つのに最適なのです。薬草は、草刈りや木の伐採などがちゃんとされており、人の手が加わったところに生えることがわかっています。これからも美しい棚田をしっかり守っていきたいと思いました。

さて、今日は咳の患者様がたくさんお越しになったので、様々な咳止めの薬が出ました。原因や症状によって使う薬が違ってきます。それぞれの効き方や注意点についてお話します。

気管支を拡げる薬:喘息のような息苦しい咳に使います。飲み薬のほかに、頓服的に使う吸入や貼り薬もあります。交感神経に働きかけるので、副作用として心臓がどきどきすることがあります。

咳中枢に働きかける薬:痰が絡まない、しつこい咳に使います。いわゆる咳止めと言われるものはこのタイプのものが多いです。中枢に働きかけるので、便秘など、思わぬ副作用が出ることがあります。

アレルギーを抑える薬喘息など、気管支でアレルギーが起きているとが疑われるときは、吸入薬のステロイド薬がよくつかわれます。ステロイドは強力な抗アレルギー薬なのですが、吸入では気管支のみに作用するように設計されています。でも口に残ったステロイドを飲んでしまうと副作用が出ることがあるので服薬した後、しっかりと口をゆすぎましょう。

漢方薬麦門冬湯、小青竜湯、清肺湯など、いろんな体質に合った漢方薬があります。痰の絡む激しい咳や喘息の場合は麦門冬湯、鼻炎を伴った咳などには小青竜湯、体力がない方の、痰が絡む長引く咳には清肺湯など、使い分けがありますのでよく説明を聞いて使うようにしましょう。