
こんな日も、薬局周辺でたくさん生えているタンポポたちは、穂を高く持ち上げ、風に乗せて飛ばそうと頑張っていました。
子どもの頃は、よく「ふーっ」と吹き飛ばしていましたが、
今は穂が作り出すレース模様に見とれてしまいます。
さて、今日は漢方について、お話します。
漢方薬、苦手でしょうか?
「毎食前、一日3包、お飲み下さいね。とりあえず、2週間は続けて下さい。」とか言われて大きな漢方の束を貰った経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
その時点でうんざりしてしまうかな?
漢方のイメージって、
「苦くておいしくない」
「たくさん飲まないといけないのがストレス」
「効くまでに時間がかかる」
という感じでとらえている方が多いかもしれません。
でも実は、
「意外とおいしい」
「頓服で大丈夫」
「即効で治る」
漢方もあるのです。
もちろん、体質改善の目的で長期間毎日飲む方もいらっしゃいます。
その場合、漢方を途中でやめてしまった時、「やっぱり無いと体調悪いな」と思われて、もう一度続けられる方が多いです。
漢方は、ちゃんと効きます。そしてやさしい。
生薬は、漢方の原料。いろんな植物などを蒸したり、乾燥させたりして、昔は煎じて飲んでいたものです。
よく知っているものは、ドクダミなどでしょうか。
ドクダミは道端でよく見かける、可愛い白い花。でも、摘んでにおいをかぐと、見た目とは裏腹の香りに驚きます。
漢方では、「ジュウヤク(十薬)」として、たくさんの成分と効能を持つ薬として重宝されています。
そういう生薬を色々と配合して、煎じて、その液からエキスだけを乾燥させたものが現在調剤用の漢方薬として流通しています。
ご存知でしょうか。一つの植物から採れるエキスの中にも、たくさんの種類の成分が含まれること。それが数種類集まった漢方薬というのは、数えきれない成分の塊なのです。
西洋薬は、ズバリ、有効成分のみが含まれます。
でも、漢方薬は、有効成分のみならず、有効成分の持つ副作用を打ち消す成分、有効成分がよく働くように助ける成分、などなど、みんなが協力し合える成分がたくさん詰まっているのです。
インスタントコーヒーを想像して下さい。フリーズドライのインスタントコーヒーは、一杯のコーヒーを飲むのに、スプーン1杯とか2杯とか、結構使いますよね。
漢方もその感覚で、フリーズドライなのでどうしても量が多いのです。でも、その分、やさしいのです。
漢方を好きになって欲しいと思います。
また個々の漢方についてのお話は、これから少しずつ、してきたいと思います。
http://ift.tt/1i9KWZ3