
この時期、風や雨の後、薬局の前の桜並木を見ると、写真のような小さなサクランボが落ちています。
食用ではないのですが、ソメイヨシノのみからなる桜並木でも、実をつけるのですね。
多品種を一緒に植えていると、ソメイヨシノでも、よく実がなるそうなのですが、そこからとれる種は、ソメイヨシノではないそうです。
どんな桜かわかりませんが、種を取ってみようと思います。
さて、本日はおなかを壊してお越しの患者さんが多かったので、「下痢」についてお話します。
下痢とは、普段の便よりも柔らかかったり、水のようだったりする便の事で、何らかの原因で消化管に異常が起きている状態です。おなかが痛くなることもあります。
下痢の原因は、冷え、水分の取り過ぎ、お薬の副作用、食中毒、ウイルス性腸炎、アレルギー、ストレス、などなど人によって色々です。
下痢のお薬として、よく出るものは、乾燥させた乳酸菌の粉末や錠剤、もしくは止瀉薬でしょうか。
そもそも、下痢というのは異物を排除しようとする生体の反応の一つと考えられていますので、腸の中にいる悪い菌を外に出す意味で、無理やり止めるようなことはせず、善玉菌(乳酸菌)を腸に届けてあげて、腸内のバランスを整えることを一番に考えます。
でも、冷えや暴飲暴食などによる下痢は、無駄に体内の水分を外に放出することを防ぐため、腸の過剰な動きを止める止瀉薬を使用します。このお薬の中には、飲みすぎると便秘になってしまうものもあるので気をつけて下さいね。
そのほかに、おなかが痛くなる人には、腸のけいれんを止める薬が出ることがあります。内臓の痛みというのは、そのけいれんが原因でおこることが多いので、鎮痙剤と呼ばれるものが出ます。
細菌感染が疑われる場合は抗生物質、
アレルギーが原因の時は抗アレルギー剤、
それから、総合的に優しく治す漢方薬、
こういう薬を組み合わせて処方されることも良くあります。
でも回復のために一番大切なものは何でしょうか。
下痢は体力を奪いますので「休養」、そしてもう一つ、「電解質」です。
下痢をすると便と一緒に大量の水分がなくなります。
水分と一緒に出ていく電解質(イオン)を、補ってあげないといけません。
軽い場合はスポーツ飲料でも良いのですが、カロリーも高いし電解質の濃度はそこまで高くありません。
お勧めは経口補水液です。電解質の濃度も高く、体液のバランスの回復も早いと考えられています。現在はOS-1という商品をテレビなどで見かけると思いますが、そういったものを常備しておかれると、いざという時安心かもしれませんね。
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