言うに言われぬ、聞くに聞かれぬ更年期障害

岡山は本日、風の強い曇り空。時折青空がのぞきます。
台風被害に遭われた方、こころよりお見舞い申し上げます。

薬局のまわりは、風は吹いていても、お天気が良ければ、蝶が飛んでやってきます。
カタバミが好きな蝶、シジミが今日も飛んできました。
小柄な蝶ですが、ピンクの花を行ったり来たり。
可愛らしく舞う姿に癒されます。

さて、本日は更年期障害についてお話します。
女性は人生において3回、体の中で大きな転機を迎えます。

初潮、妊娠出産、そして、閉経です。

女性ホルモンの著しい変化。
女性ホルモンは、女性らしい体を作ること、子どもを産むこと以外にも、骨の発達、情緒の安定など、様々な体の営みに影響を与えます。

初潮、妊娠出産は、どちらかといえば女性ホルモンが沢山出るようになる出来事。
閉経は、反対に、分泌が極端に減少します。
その際、現れるさまざまな症状を更年期障害と呼びます。
症状は、人によって色々ですが、
ヒステリーを起こしたり、肥満になったり、急に暑くなったり(ホットフラッシュ)、肩こりや腰痛を訴えたり…。
しかし、妊娠出産に比べ、更年期障害は見た目にわかりにくいため、周りの方に理解してもらいにくく、女性特有のものですから、周りに伝えにくく、もともと情緒が不安定になっているにもかかわらず、わかってもらえない不満から、症状の悪化が見られることもあります。

大変な変化なのです。更年期障害というものは。

女性ホルモンが少なくなることが主な原因なので、西洋医学では、女性ホルモンそのものを補う薬物治療を行います。
ただ、心配なのは、女性ホルモンを上手にとらないと、とり過ぎは女性器がんの原因になります。

イライラや情緒不安定には、抗不安薬や精神安定剤を使用することもあります。

また、漢方薬でも更年期障害の症状を抑えることもあります。
女性ホルモンと併用することもあります。
漢方薬は、女性ホルモンの欠乏によって起こってしまった血液の流れの滞りを改善したり、
イライラの状態を改善したり、
逆に血液が足りないところを補ってあげたりと、
それぞれの症状に合わせて使い分けることができる特徴があります。
恐らく、市販の更年期障害に使用するお薬も、同様の作用を狙ったものではないかと思います。

このように、優しい治療方法がございますので、もしかして、近頃のイライラ、経血量の増加は、そのせいかもしれない、と、思い当たることがある方は、一度婦人科の先生に相談してみてはいかがでしょうか。

そうそう、大豆に含まれるポリフェノール、イソフラボンは、女性ホルモンのような働きをするため、このような時期にお召し上がりになるのも良いのではないかと考えています。

周りの方にわかってもらえない、とお悩みの方が多いと思いますが、
正直に、しんどい時は「しんどい」と伝え、手伝ってくれたら「ありがとう」と伝えること。そうしたらきっとまた助けてくれます。
そういう基本的な人間関係が、家族の中で構築できたら、更年期がずっと短くなるように、私は考えます。
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