夏に!糖尿病、肥満の予防です♪

梅雨も明けて夏本番です。
薬局のグリーンカーテンも背は伸びてきて、写真のように、中から見ると涼しげです。
しかし、まだ、「カーテン」と呼べるほど茂ってないですね。横に横に広がってくれますように。

さて、今日は糖尿病のお話。
夏は、もっぱら、夏やせの季節。…のはずが、夏太りしてる人も結構います。
不思議なことに、糖尿病の方のお薬の処方量が、増えてしまうケースも。
なぜでしょう。
夏はのどが渇きますから。清涼飲料水が欲しくなります。
近頃は、「イオン」「電解質」「ミネラル」といいますから、皆さん頑張って、スポーツドリンクを飲んでいらっしゃいます。
どんなスポーツドリンクを飲んでいらっしゃるかといえば、お砂糖の入ったスポーツドリンクです。
のども潤うので、良いのですが、基本的に、お砂糖が多めですので、スポーツ並みの運動量を伴わない場合、カロリー消費が追いつきません。
ほかにも、色んな理由で血糖値が上がります。アイスクリームの食べ過ぎ、小麦粉(食べやすい麺類)ばかり食べているとか。
肉や野菜を食べずに、特に小麦粉など、血糖値の上がりやすい主食ばかり食べていると、血糖値は上がります。栄養のバランスが崩れて、代謝が悪くなり、糖類がエネルギーに変わりにくい事態にも陥ります。そうすると、太ります。

糖尿病の方は、基本的に細胞がすでに糖を受け付けなくなっているため、体重の増加があまりないかもしれませんが、代謝が悪く、症状はもちろん悪くなります。

ここで、「細胞がすでに糖を受け付けない」とは、どういうこと?とお思いになりましたでしょうか。

糖尿病は、ご存知の通り、膵臓からインシュリンが分泌されにくい状態。インシュリンは、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り込ませる働きがあります。でも、インシュリンが少ない状態で、高血糖の状態に慣れてしまった細胞は、ブドウ糖を中へ取り込むことを忘れてしまうのです。
もちろん、その細胞はエネルギー不足です。うまく働けません。体中でその現象が起きるわけですが、一番ブドウ糖をたくさん消費する器官って、どこだと思いますか?
7月20日の「NHKスペシャル」ご覧になった方、認知症の特集でしたが、「糖尿病患者になると認知症になるリスクが2倍。」と言っていたのを覚えてらっしゃいますか?
脳は、ブドウ糖をどんどん消費して、活動しています。脳の栄養。もし、でも脳の神経細胞が、ブドウ糖を取り込めなくなってしまっていたら…。恐ろしいことです。アメリカではインシュリンの点鼻投与が認知症に奏功しているとの事。
糖尿病の三大合併症は、失明、末梢神経障害、腎臓障害の三つと習いましたが、中枢神経障害も激しいようだということを痛感しました。

生活習慣病の糖尿病治療は、糖尿病と診断されると、軽度な場合は食事療法と運動療法を支持されます。
それで改善しない場合、次は飲み薬による治療を始めます。飲み薬も軽いものから強いものまで様々。
軽いものは食事からの糖の吸収を妨げたり、細胞の糖を取り込む能力を改善したり、さらには、消化管からすい臓に信号を送るホルモンに働きかけたり。そうそう、最新の薬は尿中に糖をたくさん排泄する働きがあります。
強いものはすい臓にあるランゲルハンス島と呼ばれる場所にあるβ細胞を刺激して、インシュリンの分泌を促します。効きすぎると、低血糖を起こして、脳に障害が出たりしますので、注意が必要です。
また、この薬を使い続けると、β細胞が疲弊して、ダメになってしまうことがあります。
なので、最近はすい臓保護のため、早めに、インシュリンの自己注射による治療を始めることが推奨されています。
自己注射は、その字の通り、自分で注射します。おなかや、お尻など、痛いですが、毎食前、また、寝る前など。
症状によって注射量が変わってきます。もちろん低血糖には注意が必要です。

この暑い時期、食欲が減退しますが、だからと言って、甘い飲み物、食べやすい麺類に食事が偏っている方!
肥満だけではなく、糖尿病にも注意が必要ですよ!
糖尿病→失明、人工透析、手足のしびれ、そして認知症!
お気を付けくださいね。
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