心地よい目覚めを遮る、アレのお話。

薬局周辺は小雪がちらついたものの、路面には全く残らず、良く晴れた一日となりました。
しかし全国的には雪に見舞われている様子。交通機関にもかなりの影響が出ているようです。外出には十分注意していただきたく思います。
被害に遭われた皆様には、お見舞い申し上げます。

写真は先日薬局の付近で撮影した霜です。気温があまり低くなくても霜が降り、逆にすごく寒いときに霜が降りてないことがありますね。
今朝は氷が張っていましたが、霜は降りていませんでした。
霜の降りる条件は気温が4℃以下で風が弱いこと。なのだそうです。
今朝は氷点下の気温でしたが、風が強かったので、地表に水蒸気がたまる余裕がなかったのでしょう。
空気中の水蒸気が地表で凍ると霜、空で凍ると雪。どちらも美しいですね。
さて、今日は急激に処方量が増えた漢方薬がありますので、それに触れたいと思います。
その漢方薬の名前は「芍薬甘草湯」。パッケージには「68」と書いてあることが多いです。
これは、色んな疾患に使用されますが、筋肉のけいれんに使用されることが多々あります。
寒くなるとトイレが近くなりませんか?夜中に目覚めてトイレに行く回数が増えませんか?
夜中に起きたとき、縮こまった体を伸ばして起きようとすると、「ピキッ!」と足がつってしまう方が急増したのです。
トイレに行きたいのに、足が痛くて歩けず、「這って行ったわ。」とおっしゃる方も。
トイレの時でなくとも、座っていて立ち上がろうとした瞬間などにも起こります。
芍薬甘草湯は、予防的に1日3回飲んでいただいてもいいですし、痛くなった時に飲んでいただいても、30分くらいで効果を発揮します。
いつも寝ている時に足がつる方には、「寝る前に1包飲んでおくといいかもしれません」と言ってお渡ししています。

そもそも、なぜ足がつるのでしょうか。
筋肉の伸縮に不可欠なのは、ミネラル。夏場に熱中症が多く発生した際、見かけた方もあるかもしれませんが、熱中症の症状の中に「けいれん」というものがあります。
汗とともにミネラルも体外に放出されますので、筋肉がミネラル不足に陥り、けいれんを起こすわけです。
汗をかかない今の時期に起こるのは、寒さで血流が滞り、筋肉がこわばっておりますので、そういった症状が出やすいと考えられます。
ミネラルと言っても、いろいろありますが、特に、マグネシウム、亜鉛などをお勧めします。
ナトリウムは、いわゆる食塩、塩です。高血圧の原因となりますのでお勧めしておりません。
塩分を控えて、どうやってミネラルを摂ったらいいのでしょう。
答えは海のものです。ミネラルを豊富に含んだ海水こそ、必要なもの。でもそのまま飲むわけにもいきません。「にがり」にはマグネシウムが含まれていますので、炊飯時に少し混ぜてみるのもいいでしょう。
貝類を潮汁にして丸ごといただくのもいいでしょう。
海藻を食べるのもおすすめです。

ただし、塩や醤油は控えてください。寒さで血圧が上がりやすい状態ですそれ以上血圧をあげないようにお気を付けください。
年末年始、美味しいものがたくさんありますから、色々と気を付けて、体に良いものを選んで、お召し上がりになりますように。

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