あなたは自分で薬を選んで買う人ですか？

昨日まで暖かだったのに、今日は冷えました。週末まで冷え込むそうですね。まだまだインフルエンザ、風邪の患者様が多いです。
なかよし薬局は、いわゆる門前薬局で、病院の隣に建っています。その病院は「内科・外科・整形外科・胃腸科・肛門科」と標榜されておりますため、さまざまな患者さんがお越しです。基本的に外科や整形のイメージが、地元の方に強いようで、風邪やインフルエンザの方は比較的少ないのですが…それでも、これだけの人数の患者さまがお越しなので、今シーズンは本当にすごい流行なのでしょう。さて、写真は薬局の待合の一角です。
テレビの左右に処方せんなしで購入できるお薬を販売しています。左が第３類、右が第２類医薬品。１類医薬品と要指導医薬品は受注発注もありますが、少しカウンター内に置いています。
写真には写っていませんが、他にも、包帯などの衛生用品、消毒剤、洗剤なども別の棚に多少販売しております。薬剤師のいる薬局ですので、患者様にお薬を選んで差し上げることが多いです。しかし、ときどきご本人から名称指定で、購入される方もあります。胃薬、頭痛薬など、しっかりと効果を感じた薬については、次回もそれが良いですよね。
でも、本当にそればかり使用していていいのでしょうか。今回は、販売することをお断りした事例を紹介いたします。強い胃薬ばかり購入されて、もう何箱も連続してご使用の方がいました。他の薬局で買った薬がなくなったので、別の病気で処方せんを貰ってうちに来たついでに購入されようとしたわけですが…。
別の方は、頭痛の薬で、一日に飲める最高用量を毎日飲まないと頭痛が来るから、とおっしゃって、他の薬局で連続して購入していると、そしてうちでも購入しようとされて…。
そして塗り薬を毎日１本使っている方。毎日体中に塗ると、すーっとして気持ちが良いからと言って、１本しかないところをもっと欲しいといわれて…。

おわかりの方も多いと思いますが、初めの胃薬の患者様は、その胃薬を中止したらリバウンドが発生して胃の状態が悪化する可能性があります。すでに飲んでいないと胃の具合が悪くて辛いというお話でしたので、まずは病院で胃の具合を見て貰い、医療用の薬での治療をお勧めしました。
次の頭痛薬の患者様は中毒の可能性があります。実際いろいろとお話を聞いていると病院でも頭痛薬を貰った経験があるが、それだけでは効かないし、病院では量を増やしてくれなかったので、市販薬を買うようになったとの事。根本が治療できる漢方医療をお勧めしました。
最後の患者様は、塗り薬に含まれる清涼成分のみを求められており、主成分を必要以上に投与していますので、副作用が心配です。販売はお断りをして、清涼感の得られるカーマインローションなどをお勧めしました。

今は風邪薬にしても頭痛薬にしても、セルフメディケーションの時代と言われています。自分で薬局で薬を購入して軽度の疾患は自力で治せる時代です。しかし、そこに専門家が介入してやり方を直す必要があるときも。
ネットでも簡単に手に入ります。なかよし薬局でもこちらでメールによる注文をお受けしています。

しかし、これには不安が付き物です。一応メールやメッセージのやり取りで体調などを聞くということはしますが、「本当に、それだけが目的だろうか」と思ってしまいます。

もし、ご自身でお薬を購入する時は、出来るだけそこにいる薬剤師に、相談してから入手するようにして下さいね。
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