このところ春のような暖かい日が少し続きましたので、薬局の前の道を冬眠から目覚めたテントウムシが歩いていました。まだ、たどたどしい足取りで、不安げに道路を歩く姿は、なんだかはかなげで、もう一度土に返してやりたくなってしまいました。
世の中、花粉症の話題で持ちきりですね。雨の日は楽だけど、その後の晴れの日が怖い。雨で下に落ちた花粉が、気温の上昇で揮発する水と一緒に舞い上がり、一気に皆様を襲います。気持ちのよいはずの春の陽気が、憂鬱な気分になってしまいます。
ところで、花粉症の症状は、人によってさまざまです。一般的なのは、くしゃみ、はなみず、鼻づまりなどの鼻症状と、眼のかゆみ、目やに、涙などの眼の症状。が上げられます。お鼻にシュッとお薬をスプレーしたり、目薬をさしたりして対応する方も多いと思います。
でも、花粉症は眼や鼻が大丈夫でも、他の所に症状が出ることもあります。たとえば皮膚症状。頭や顔など、外に出ているところが花粉による刺激を受け、皮膚炎を起こしてしまうことがあります。また、口の中や、喉。口の中が痒く感じたり、喉がイガイガしたり。さらに、喘息のようなの咳を引きおこす方もいらっしゃいます。もともとアトピー性皮膚炎のある方や喘息のある方に、花粉や黄砂による刺激が重なると、悪化することがある、ということも知られています。
どんな病気にしてもそうなのですが、花粉症に関しても早期発見早期治療を行うことがお勧めです。アレルギー体質になってしまうと、色んなものに対し、どんどんアレルギーを獲得してしまって、症状も悪化の一途をたどってしまうことがあります。外出の際の重装備も必要で、食べるものに関しても気を遣わないといけなくなりますので、この時期の体調管理は重要です。
何かおかしいなと思われることがありましたら、それは花粉などによるアレルギーかもしれませんので、お医者様に相談されるのもいいと思います。アレルギー反応を抑えるお薬が出されると思いますが、眠くならない薬も出ておりますので、そういうお薬を希望する胸をあらかじめ先生にお伝え下さい。塗り薬などはステロイドが処方されることがあります。むやみに大量に塗るのはよくありませんが、指定された量を使用するのは問題ありませんから、恐れずに塗って、症状を抑えることを優先してお考え下さい。
皮膚がもともと弱い方は、あらかじめ保湿されることをお勧めします。肌の水分が少ないと、皮膚に隙間が出来て、アレルゲンが中に侵入しやすくなります。しっとりとした肌を保たれることをお勧めします。