
写真は薬局の前の桜並木です。朝夕の冷え込みが強く、日中の気温との差が激しくなると、紅葉がきれいに見られます。桜の葉が、こんなにきれいに紅葉するなんて、大人になるまで知りませんでした。桜の木は、全身であの花の色素を作り出していると聞いたことがあります。だから紅葉もこんなに鮮やかなのかどうか知りませんが、桜の皮からとった液から、桜色の染め物ができるそうですね。 さて、本日、ほぼ毎日、隣の病院にお通いの患者様が、薬局にお立ち寄りになり、「先生とお話ししたから、元気になったわ。」とお話になりました。ご自身の体調がこのところすぐれないため、食欲も少し減ってしまい、ご年齢の事も考え、将来について少し悲観的になっていらっしゃいました。 しかし、病院の先生とお話になって、ちょっとした一言で元気をもらえたというお話でした。症状が劇的に改善したわけではないのですが、心の持ち方を変えてもらえるというのは、症状が改善するのと同じくらい、患者様にとっては大きなことだったようにお見受けいたしました。 患者さまの病気を改善するため、医療機関は様々な検査を行ったり、最新の治療を行ったり、あれこれと手を尽くします。手を尽くすことで、患者さんの体が回復すると、それはとても素晴らしいことだと思います。しかし、どれだけ手を尽くしてもなかなか治らない病気というものも存在します。その場合、患者様は、なかなか治らない病気と共に生きていくしかありません。医療機関に対して不満を抱いたり、自分自身の将来に悲観したりすることもあると思います。 そんな方に対し、医療機関に勤める人間として、出来ることは心を尽くすことではないでしょうか。病と一緒に生きていく心を患者様とともに整える、そんなことができる薬局になりたいなあとつくづく感じ入ったお話でした。 私は健康ですのでなかなか病気の人の気持ちを100%理解することはできませんが、一緒に曇った心を晴らす方法を考えていきたいと、また改めて思いました。
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