春の高血圧

 薬局の花壇の水仙が満開になり、いい香りが玄関前で漂っています。毎回水仙の写真ばかりですみません。桜のつぼみもずいぶん大きく目立つようになりました。
  朝夕は冷え込みますがお昼の陽気には上着が必要なくなってきましたね。  暖かくなってくると、寒い間縮み続けていた血管が開いて、血液の流れがスムーズになり、血圧が少々高めだった状態から下がってきます。
 寒いと体の熱を外へ出さないように、体表面の毛細血管は収縮します。血管が狭くなるとそこに送り込まれる血液の量が限られてしまうので、血圧は上がります。これが血圧の季節変動になります。しかし、まだ気温の変動が激しい季節。ここにきて血圧が逆に上がってしまう人もいます。
 
 血圧の薬を飲んで血圧を下げようとするのですが、お薬を飲んでもなかなか下がらない人が多いように感じます。塩分を取りすぎていると、体の塩分濃度を下げようと、水分を増やしますので、血液量が増え、血管の壁に圧力がかかり、結果的に高血圧になります。塩分を控えるのも血圧を下げる方法のひとつ。高血圧のかたは一日の塩分量は6gまでといわれています。
 喫煙はビタミンCなどを破壊し、血管を固くしますので、血圧が高くなり、血管ももろく破れやすくなります。
 肥満は毛細血管のさらなる延長を必要としますので、心臓に負担をかけて、拍出量を増やさないといけないため、血圧も上がります。
 お薬を飲んでも血圧が全然変わらないのなら、お薬代も高いですから、まずは、塩分を控えた食事、カロリーを控えた食事、適度な有酸素運動で血流を改善し、禁煙で健康な血管を手に入れてください。
 でも食事療法・運動療法を始めたからといって、急にお薬をやめないでくださいね。血圧が急激に上がって血管を破ってしまうことがあります。徐々に、お薬が減らせるよう、お薬とさよならできるよう、頑張りましょう。
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