ふらふらしますか?

 岡山の街なかの桜はすっかり葉桜に。薬局前の桜並木はほぼ葉桜。一年で最も多くの方に窓の景色を楽しんでいただける日々が終わってしまいました。ここ数日は、来て下さる患者様の皆様が窓の外を眺めて「きれいだねぇ」「ここはお花見に行かなくていいわね」とおっしゃってくださいました。
 桜の根元を見ると、ピンクのじゅうたんが出来ていました。子どもが小さかった頃、花びらを集めて持って帰って、画用紙に木の枝を書いて、のりでその桜の花びらをくっつけて桜を再現したりしていました。楽しい思い出です。
 
 日中暖かい日が続くようになりました。春眠暁のように、朝の目覚めが遅くなり、日中も眠くなることが多いかもしれません。あたたかくなると、副交感神経が良く働くようになるそうで、副交感神経が良く働くと、眠たくなってきます。
 また、副交感神経は、血管を開いて血圧を下げる作用があります。血圧の薬を飲んでいる方は、血圧が薬によって下げられているうえに、副交感神経が働くこの時期に、さらに血圧が下がり、低血圧状態が続くことがあります。
 頭の血管が開くと、頭痛がしたり、立ちくらみしたりします。急に頭が動かされると、広くなった血管の中にある血液は頭の中から下へ下がってしまい、立ちくらみが起こるです。
 この時期は、強い薬から一段階弱い薬へと、血圧の薬を切り替えられることがあります。ただ、血圧が低い状態で安定しているから、ご自分の判断で血圧の薬をやめてしまって、逆に高血圧になってしまう方もいらっしゃいます。強い薬で下げられている血圧は、その薬を急にやめてしまうと異常に高くなりますので、自己判断は禁物です。急に血圧が高くなると、血管が破れてしまうことがありますよ。  春は副交感神経の仕業で、眠たくもなりますし、血圧も良く下がります。特に、高血圧の薬を服薬中の患者さま、ふらふらして、転んでけがをしてしまってはいけませんので、何かおかしいなと思ったらすぐにご相談くださいね。