下痢やめまい

なかよしやっきょくさんの写真
【下痢やめまい】
写真はツユクサです。ちょうど梅雨の時期に青い小さな花を付けます。
 雨に濡れた姿がとてもきれいです。
青い花を摘んで、水の中でつぶせば、きれいな色水になります。
子どもが小さい時はそれで絵をかいたりしたなぁ・・・と思い返しておりました。
 実は、ツユクサは乾燥させてお茶にすると下痢止めや解熱剤などに使用できます。
花はそのままサラダの飾りにしたり、葉っぱも癖がないのでお野菜として食べられます。
さて、この季節、じめじめしていますが、人の体の中もじめじめ…エアコンなどで冷えますのでおなかを壊す方が増えてまいります。
薬局では水の流れを整える漢方薬や整腸剤を出される方が多くなってまいりました。
また、めまいや嘔吐を訴える方もいらっしゃいますが、実は下痢や嘔吐はすべて体の水の流れが原因で悪化することがあります。
おなかに水が滞ってしまうと便が柔らかくなり、冷えるので下痢になります。
また、耳で水が滞ると三半規管のリンパ液に影響が出てめまいや嘔吐につながります。
適度に水を外に尿として排出することが大切になるかもしれません。
 水が滞るとむくみが出る人も多くいます。
特に足が夕方むくんでしまいます。その場合にも漢方で尿を排出します。
 ちょっと水太りの人、汗っかきの人には防己黄耆湯、むくんでいるのに喉が渇く人やめまいや下痢の強い人は五苓散を使います。
水の飲みすぎはむくみを悪化させるので、水ばかり飲まずに、野草のお茶を飲まれることをお勧めします。
 ミネラルの作用で、体から余分な水分を外に出してくれます。
 コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインでも利尿作用があって、一見むくみが取れるような気がするのですが、コーヒーは体を冷やしますしミネラルバランスを無視して尿を出してしまいますので、根本的な解決にはなりませんのでご注意くださいね。
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抗生物質って何。

 薬局のすぐ近くの郵便局の前の植え込みに、カラスビシャクを見つけました。見えますか?カランコエなどの中に、ひょろっと長い緑の花を出しています。里芋の仲間ですが、面白い花を付けますね。カラスビシャクって、薬草なんですよ。


根っこ(芋のような球茎の皮を取って干したもの)が半夏(ハンゲ)という生薬になります。効能は、去痰、鎮吐、鎮静、利尿などがあります。
ちょうど今頃、半夏生のころに収穫しますので、半夏という名前が付いたようです。


山に行くと、大きな、よく似た花をつけるマムシグサと呼ばれる植物があるのですが、それは毒草ですから触らないようにしましょう。

さて、風邪をひいたとき、抗生物質をもらって帰る人ともらって帰らない人がいます。よく、窓口で「あら?風邪なのに抗生物質が出てないの?」と言われることがあります。
抗生物質は風邪には効きませんよ、と答えます。

抗生物質で一番有名なのは、最初に発見された、ペニシリンかもしれませんね。カビが作る抗生物質で、たまたま細菌を培養していた培地にカビが生えて、カビの近くには細菌が増殖しなかったから発見された成分です。1928年の話です。
ペニシリンが抑えたのは、細菌であってウイルスではありません。風邪はウイルスが原因で起きる病気で、抗生物質は風邪には効きません。

 でもなぜ風邪引きでも抗生物質を出される人がいるのでしょうか。それは、風邪をひいているだけではなく、風邪による抵抗力の低下で、二次感染として細菌が体の中で増えていることが確認された人なのです。


 むやみに抗生物質を飲んで中途半端に辞めてしまうと、その人の体の中で抗生物質が効かなくなった細菌が増えてしまいます。それを耐性菌と言います。いま、その耐性菌が増えてしまって問題になっているので、抗生物質をむやみに欲しがらないように、気を付けてくださいね。

食べ物の選び方について

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写真はウシハコベです。患者様がご自身の畑でノビルを収穫させてくださり、その時に見つけたものです。

街なかで見かけるハコベは外来種のコハコベやミドリハコベのような葉が小さいものなのですが、畑や山里など、肥沃な土壌にはこのようなハコベに出会うことが出来ます

ハコベには炎症を抑える作用や、血液の流れを整えたり、催乳作用があると言われています。
干してお茶にすることもできますし、汁を採取して、塩と一緒に炒ることで「ハコベ塩」という緑の古来の歯磨き粉にすることもできます。

七草のひとつで、七草粥に入っている野草になります。少し湯通ししてからお料理に使うと食べやすいですよ♪

先月のニュースレターに、薬局のスタッフが食品添加物のことを書きました。

すると、その反響が非常に大きく、「何を食べたらいいのかわからない」というご意見を多くいただきました。
ご自身、もしくはご家族の体調不良を感じて、食べ物を見直す方は多いかもしれません。無農薬、化学物質不使用のものにこだわる人もたくさんいらっしゃいます。

そういうこだわりはとても大切だと思います。でも完全にそのような食生活にしようとするとスーパーで買えるものが無くなってしまいます。

自分で畑を持っていない人は、買わないと食材がありません。オーガニックショップで買うものは割高で、全部そろえるのはそれなりの収入のある方でないと難しくなります

私がお勧めしたいのは、毎日口にする主食や油などは無農薬やオーガニックなどのものを使っていただいて、そうで無いものは、スーパー等で購入した食品で賄っていただく。そうして、ミネラル分の多い無農薬の野草茶などでデトックスしていただくことです。

野草茶は安価で、ご自分でもヨモギ茶やドクダミ茶やスギナ茶などを簡単にお作りいただけますので、ぜひ生活に取り入れてくださいね。

薬はなるべく飲みたくない

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この花は岡山で自生しているのを見ることがない花です。ギョクシンカ(玉心花)といいます。
今週、鹿児島に参りました際に、見つけたものです。鹿児島では全く珍しい花ではないようなのですが、熱帯(九州以南)でしか見られない花のようです。

香りはさわやかで、雨上がりにほんのり感じることが出来ました。
調べるとアカネ科なので、何かしらの薬効があるのではないかと思ったのですが、それはちょっとわかりませんでした。
でも、名前の通り、少しうっそうとしたところに、玉のような輝きを放つ、美しい花でした。

さて、私は元気なお年寄りがたくさんいらっしゃる鹿児島の肝付町というところにお邪魔してきたのですが、そちらで少し年配の皆様とお話する機会をいただいました。

私が、「薬をあまり飲まなくていいような体になってもらいたい。」とお話いたしますと、
「お薬はなるべく飲まずに、食べ物や野草のようなもので元気になりたい。」という意見をたくさんいただきました
果たして、読んでおられる皆様、即座にそう言えるでしょうか。

お薬に頼った生活をしていると、気付かず薬に依存してしまうことがあります。「血圧の薬は一生飲むもの」、「糖尿の薬も一生飲むもの」、「薬を飲んでいるから、辛い物や甘いものを多少食べてもいいだろう」、そんな気持ちでお過ごしの方はいらっしゃいませんか?

特に生活習慣病の薬は皆さんの体を治すものではありません。皆さんの検査値の異常を薬で抑えているだけで、皆様の健康を取り戻してくれるものではないのです。

生活習慣が原因の病気を治すのは自分自身であることをお忘れなく。生活を見直し、適度に体を動かし、自分が心地よいと思える程度に少しだけ無理をしてください。

薬を飲まなくてよい体になることをあきらめずに、日々の努力を重ねましょう。

咳の患者様が多いです

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写真はハルジオンです。今頃よく咲いていますね。
 
アメリカ原産の外来種で、繁殖力が旺盛です。道路の中央分離帯などの植え込みに群生している姿をよく見ます。これは薬局の横に生えているものです。
 
そろそろよく似たヒメジョオンも生えてきます。またご紹介しますね。
 
ハルジオンは食べることが出来る草です。新芽や花を食べられます。葉も軽く湯通しして、お味噌汁に入れたり、お浸しにしたり、菜っ葉としてどうぞ。
 
お茶にしても、糖尿病の予防やむくみ取りに良いそうですよ。たくさん生えていますので、収穫してみてはいかがでしょうか。
 
さて、実は私の子どももそうなのですが、咳が出る患者さんが増えています。風邪がそのまま咳に移行するような感じなのですが、皆さんの周りではいかがでしょうか。
 
今日の患者様は「マイコプラズマが流行りよるらしいぞ」と教えてくれましたが、マイコプラズマも1か月くらい深くてつらい咳が続きます。
特別な抗生物質を飲まないと治らないのですが、今の流行がそれのせいなのかよくわかりません。
 
咳は横になるとひどくなりますね。
 
やはり物理的に気管支が押しつぶされるとせき込みやすくなります。
 
さらに、リラックスすると副交感神経が活発に働くのですが、副交感神経は気管支を収縮させる作用があります。
 
興奮状態になると交感神経が優位になるので気管支が開いて咳が収まるのですが、夜眠くなって副交感神経が優位になると、咳が増えてきます。
 
いずれにせよ、咳が出ると周りに感染させるのではないかと心配になったり、自分自身もしんどいですので、漢方系の咳止めなどで対応されることをお勧めします。
 
体質によって選ぶ薬は異なってきますので、ご相談くださいね。

続ける薬と、やめても良い薬

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日中は夏のような暑さですが、
まだ夜や朝は冷え込みますね。

写真は薬局の北側一列に元気に成長したイモカタバミです。
ただいま満開で、主食とするシジミチョウがたくさん飛んでいました。

カタバミにはいろんな種類がありますね。原種は黄色い小さい花の咲くものですが、どれもだいたい食べられます。

すっぱいですし、シュウ酸が多めですから、花も葉もサラダの飾りやアクセントなどにいいかもしれません。

さて、先日風邪の患者様に抗生物質が出され、

良くなったらやめても良いのか

という質問をいただきました。

細菌感染が疑われるときは、
抗生物質が出されることが多いです。

抗生物質はばい菌を殺すお薬なのですが、
最近耐性菌が問題となっています。

抗生物質を途中でやめてしまうと、
生き残った菌が耐性を獲得して増えてきますので、
最期まで飲んでいただくことをお願いしています。

しかし一緒に出される、
解熱剤、咳止めなどは、
良くなったらやめていただいて大丈夫です。

中でも解熱剤は熱が下がったらやめてください。

一般的に解熱剤、痛み止め、消炎剤は
良くなったらやめても良い薬です。

特に、頭痛薬などとして使用される薬の中では非常に依存性の強いものもあります。

飲み続けると痛みに敏感になってしまい、
その薬を飲んでいないと痛みが継続してしまうことがありますので、
十分気を付けてください。

高血圧、糖尿病、高脂血症などの薬は
「一生飲み続けないといけない」
と思っておられる方が多いようですが、
もちろん、良くなればやめられます。

そのために、生活習慣を見直さないといけません。

それを無くして勝手に良くなりませんので、ご努力ください。

また、やめるときはお医者さんと相談してくださいね。

風邪引きさんが増えています

ゴールデンウイーク中に東京で野草のイベントに参りました。そのついでに東京の野草事情を散策するために多摩川にも足を延ばしましたが、多摩川河川敷の植物の種類の多さには驚かされました。

写真は多摩川の水辺に生えていたかわいい花、帰化植物の「オオカワヂシャ」です。

チシャは、レタスを意味します。レタスのように食べられるとのことなのですが、これはちょっと苦いみたいで、どちらかと言えばよく見かける白い花、ノヂシャのほうがおいしいですね♪ノヂシャもカワヂシャもよく生えていますので、きれいなものを摘んで食べて見て下さいね。

 

ゴールデンウイークが明けてから、風邪の方が増えているように思います。咳が出て止まらない方、寒気がして熱が出てきそうな方、喉が腫れている方、いろいろですが、変なお天気が続きましたものね。

そんな中、人混みに出かけたり(ウイルスがたくさんいる空気を吸う)、慣れない遊びで体力を消耗したり、気温が急に下がったり、(体力を消耗したり体温が下がったりすると免疫細胞が元気をなくしてしまう)、いろいろな理由でウイルスに感染しやすい状態になっていました。

 

5月病も始まりますから、体調不良と相まって、精神的にもダウンして、仕事や学校に行きにくい日々が続くことは好ましい状態ではありません。少しでも早く、回復されることをお祈りいたします。

風邪の一番の薬は睡眠。しっかり眠って免疫細胞を元気にして、風邪のウイルスをやっつけてくださいね。

風邪薬は基本的にはよくなったら飲まなくても大丈夫ですが、抗生物質が出された場合は最後まできっちり飲み切ることをお勧めします。

処方せんの使用期限

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なかよし薬局の、中山です。
写真は先日兵庫県養父市の天滝渓谷に行って見つけました、ヤマネコノメソウです。
黄色い花が咲いた後、このように茶色い種を見せてくれます。
自然保護区なので野草を摘むことはできませんが、昔は脾臓のお薬に使われていたとか?ラテン名の由来の解説に書いてありました。
脾臓の薬ってあまり想像つきませんが、免疫にかかわる作用を持っているのでしょうね。見た目も作用も不思議です
今は深い山もたくさんの野草が元気で、歩くだけでウキウキします。皆様も残りのお休みにぜひ行ってみてくださいね。

 今日は近隣の医院と一緒に、なかよし薬局も営業しています。午前はたくさんの患者様がお越しでした。今お昼休みなのですが、ふと、思ったことは、「今日、処方せんをもらったけれども薬局で待つのが嫌だから、休み明けにまたもらいに来よう。」と思った方がいなかったかどうか・・・。

処方せんの有効期限は処方日を含めて4日間です。なので、今日(5月2日)の処方せんは5月5日までに使わないと失効してしまいます。お薬は基本的に、「今、その人の体に必要だから」処方されるもので、日数が経つとその人の体の状態は変わります。なので、その時にその薬をもらっても、合わない可能性があるのです。
たまに、「家にまだ残っている薬だから」という理由で、処方箋をもらった時に薬をもらわずに、期間をおいて薬が切れたときに訪れる方がいらっしゃるのですが、その場合は処方せんは再発行してもらわないとお渡しできなくなります。もちろん、お金も通常通りかかります。
処方せんは腐るものではありませんが、使用期限がありますから、特に休みがあるときは、注意してくださいね。

5月病対策


ちなみに、桐も薬木で、樹皮や葉を乾燥させて煎じて飲むと痔の薬となり、同じものを時に塗ったり打撲に塗ったりできるそうです。中はタンスに、外は薬にですね♪

私は大学で講師の仕事を週に2回しているのですが、毎年その大学の駐車場付近で目と香りを楽しませてくれる桐(きり)の花です。
桐は女の子が生まれたら植えて、お嫁に行くときにタンスにする、と昔は言われていたみたいですね。成長が早いので、びっくりします。

 

さて、少しお天気が安定せず暑かったり雨が降ったりする日々です。ゴールデンウイークが終わるころ、「令和元年」ムードで世の中は賑やかかもしれませんが、打って変わって鬱(うつ)っぽくなる人がいます。それは5月病かもしれません。

5月は気温の変動も激しく、自律神経が調子を狂わせてしまう上に、春の異動や進学や進級もあって落ち着きません。やる気満々で入った新しい環境でで初めの1カ月で、「こんな会社(学校)だと思ってなかった」「疲れてしまった」「なかなか評価されない」「まだ周りの人となじめない」などの悩みが積もり積もって、「朝起きられない」「食欲がない」「便秘気味」「やる気が出ない」などの問題が起きてきます。

予防はとにかく体を動かすことです。運動やストレッチなどで体を動かすことでストレスが減らされます。昼間は外に出て太陽の光を浴びましょう。日光(3000ルクス以上の強い光)を浴びることで脳内に大切なホルモンができます。
それから、大事なのは頑張りすぎないことです。頑張るのは良いのですが、周りからの評価を期待したり、相手からの感謝の言葉を期待してはいけません。期待を裏切られると、それがストレスになってしまいますからね。せっかくの気温も湿度もいい季節ですから、気持ちよく過ごしましょう♪

かゆみとお肌トラブル

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今回の写真は岡山県赤磐市にある熊山遺跡付近で見つけたスナゴケ(苔の一種)のアップの写真です。きれいな緑色をしていて、一面に苔が生えているととても気持ちがいいので、苔は好きです。
苔は最近小さな盆栽として流行していますね。よく見るといろんな種類の苔があるので苔の世界も勉強し始めると深みにはまりそうだと思っている次第です。

さて、このところ少しずつ暖かくなってまいりまして、空気は乾燥気味。こんな時におきやすいのが肌のトラブルです。近頃かゆみがひどくなってきている方はいらっしゃいませんか?
冬の乾燥によるかゆみも起こりやすいのですが、空気中に花粉やPM2.5や黄砂などが飛び、紫外線が徐々に強くなる春は、皮膚が炎症を起こしやすくなります。


乾燥していると肌のバリアが薄くなりますし、紫外線に当たると皮膚の細胞がダメージを受けてしまいます。
 ダメージを受けた状態で外部のアレルギー性物質と触れてしまうと、そこが反応してかゆみが出てしまいます。

そんな時にお勧めしたいのはやはり保湿。それから日焼け予防です。
保湿剤は薬局では低刺激なワセリンなどが良く出されます。私はオリーブオイルなどの食用油をお風呂上りなどに塗っていただくのも簡便でいいと思ってお勧めすることがあります。
高級な保湿クリームでも添加物で体に負担がかかることがありますので、肌がトラブルを起こしているときはおすすめしていません。

それから、爪は切っておられますか?のびた爪が弱った肌をひっかくと、炎症が増悪するほか、爪の中のばい菌が皮膚に入ってしまうので、傷が化膿してしまいます。
春の肌トラブル、簡単なことで防げますので、夏にさらに悪化しないように今から気を付けましょう。